• テキストサイズ

ハリー・ポッターと闇の姫君

第25章 【unhappy Easter】


「3人とも、いつになったら『ホグワーツの歴史』を読むの!?」
「必要になったら、かな?」
「あのねぇ、何度も行っているけどマグルの製品はホグワーツ敷地内では使えないの。魔力の影響が強すぎて機械はみんな故障しちゃうのよ!」

 そう言えばそうだった、と3人が口をそろえるとハーマイオニーは2度目のため息を吐いた。

「リータ・スキーターが何かしら盗聴の魔法を使っている事は確かなんだから、それを暴いて見せるわ!非合法ならそれこそこっちのものだわ」
「あの~、悪いけど僕は『魔法学校対抗試合』で何もしてあげられな――」
「分かってます、そんな事!これは1人でやるから安心して頂戴!」

 ピシャリとハーマイオニーが言うと、食事もせず扉を出て大理石の階段を駆け上って行った。きっと図書館に行ったんだろう。ハーマイオニーのやる事はいつも同じだ。1に図書館。2に図書館。3、4がなくて5に図書館である。

「賭けようか?ハーマイオニーが『リータ・スキーター撲滅の会』を開くかどうか」

 膝を笑わせながら、ロンが皮肉ったが、ハリーもクリスも乾いた笑いしか出なかった。

 しかし、ハーマイオニーは本当に自分1人でリータ・スキーターへの復讐劇を始めるつもりらしかった。これはハリーやロン、クリスにとって大変ありがたいことであった。何しろイースター休暇を目前にして、各教師が全員嫌と言うほどの宿題を出したのだった。
 これには流石のクリスも目が回る勢いだった。やってもやっても減らない宿題に、頭がパニックになりそうだった。
 その上談話室では、双子のフレッドとジョージがいつも新開発のお菓子やオモチャを発表してバカ騒ぎを起こしていたので、煩くて直ぐに集中力が途切れていた。

 シリウスへの食糧の配達は、ハリーとクリスの習慣になっていた。この時ばかりは勉強から遠ざかる事が出来たので、いい気分転換になった。
 ハリーはよくシリウスに手紙を添えていた。異常な事は何も起こっていない事と、パーシーからの返事がまだだと言う事。それを書いておくだけでシリウスに安心させることが出来るなら易いものだった。
/ 305ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp