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ハリー・ポッターと闇の姫君

第21章 【Look for it】


「それでハリー、ムーディに『忍びの地図』を渡しちゃったの?」
「うん。なんだか凄く気に入っていたみたい。それに僕がスネイプの研究室でクラウチさんを見たって言ったら、凄く興味を持っていたみたい。良く分かんないけど、ムーディ先生曰く『元・闇祓い』として“クラウチさんは危険だ”って」
「あのクラウチさんが!?」

 ロンが問いかけると、ハリーはクッションを箱に見事投げ込みながら話した。同じようにクッションを箱に投げ込みながらハーマイオニーが驚いて言った。

「冗談でしょう?立派な魔法省の人なのに、危険だなんて」
「う~ん、でももしかしたらムーディ先生はカルカロフだけじゃなく、他の目的もあってホグワーツに来たのかも」
「例えは?」
「ムーディ先生は、1番憎いのは、野放しになっている『死喰い人』だって言ってた」
「じゃあ、彼方はクラウチさんが元『死喰い人』だって言いたいの!?」
「ハーマイオニー、あんまり大声出さないでよ。皆に聞こえちゃう」

 ハーマイオニーは反射的に手で口を押さえると、またクッションを箱の中に投げ入れた。それから暫く4人は昨夜の出来事を振り返ってみたが、特にこれと言って疑問が解ける事は無かった。これ以上考えても仕方がないので、クリスは別の疑問を持ち出した。

「そう言えばハリー、卵の謎は解けたんだよな?」
「お風呂の中で卵を開いたら歌が聞こえてきたけど、これが困った事なんだよ」
「困った事?」
「えーっとね、こんな詩が聞こえてきたんだ」

 ハリーは一生懸命思い出しながら、不思議な歌を歌った。それはこんな唄だった。

   声を頼りに 探しにおいで
   水の中で 奏でよう
   時間はたったの 1時間 
   それまでに ほら 探してご覧
   君が大切に 思うもの
   時間までに 見付けなければ
   もう永遠に 取り返せない
   だから探しにご覧よ 恐れずに
   我らはいつでも 待っている

 ハリーが言うには、マーピープルがカギを握っているらしい。そういえばこの間のホグズミード行きの日、クラムが寒中水泳をしていたが、彼はもう卵の秘密を解いたのだろうか。
 まあ、どちらにせよ1時間も水の中に潜っている方法を探さなければならない事は確かだ。4人は図書館に通って、何か良い方法は無いかと調べたが、生憎良い情報は無かった。
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