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ハリー・ポッターと闇の姫君

第11章 【4人目の代表者】


「そうか……ごめん、変な事を聞いて。そうだ、良かったら『占い学』の宿題、一緒にやらないか?」
「う、うん!僕今すぐ取って来るよ」

 ハリーは男子寮の階段を駆け上って行った。この日の夜、言葉数は少なかったが2人はわだかまりが解け、久しぶりに自然体で接することが出来た。

 ハリーの事が解決出来たら、次はロンだ。ロンはこの頃少しでも離れていると、すぐ焼きもちを焼いてふてくされるので困っていた。
 だがロンの気持ちも少しは分かる。ここのところハリーのいる所には、必ずハーマイオニーがくっ付いていて、まるでカップルの様だ。自分を出し抜いた挙句、2人して楽しそうに過ごしているのを見て面白くないわけがない。

 しかし2限続きの『魔法薬学』の授業で、ある事件が起こった。ロンとクリスが地下牢の教室まで行くと、スリザリン生全員が同じバッジをつけていた。バッジにはこう書かれている。『セドリック・ディゴリーを応援しよう!――ホグワーツの真のチャンピオンを――』
 こんな陰険な事を考える奴はハッキリしている。間違いなくドラコだ。クリスはドラコにつめよった。

「ドラコ!こんな陰険なバッジさっさと外せ!!」
「おやクリス、君だって悔しいはずだろう?あんなに一生懸命エントリーしようとしていたのに、選ばれたのは毎度おなじみ目立ちたがり屋のポッターだ」

 スリザリン生が一斉に笑った。クリスが怒りに燃えていると、ロンが「相手にするな」と言った。丁度その時、ハーマイオニーと一緒にハリーが教室に入って来た。

「おや、噂をすればなんとやら。どうだいポッター、気に入ったかい?」

 ドラコはバッジを見せつける様に胸をそらした。そしてバッジを指で押すと、また別の文字が浮かんできた『汚いぞ、ポッター!』と書いてある。
 皆バッジを押して『汚いぞ、ポッター!』と書かれたバッジをハリーに向かって突き付けると、ハリーが怒りで真っ赤になり、スリザリン生達が大笑いした。
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