第4章 体育祭
「絵里奈ちゃんと出かけてくるわね〜!」
「行ってらっしゃい!」
今日はバイトもないし、家で1人、ゴロゴロできる。
「…」
私はスマホのフォルダーを開き、写真を見た。
中学の頃の写真から高校1年生になった今の写真までがたくさん保存されている。それも、隣は全部春樹。
中学の頃、春樹は女子からめっちゃめっちゃモテていた。黒髪のイケメン。と呼ばれていた。でも誰とも付き合わなかった。
「…好き。って2文字伝えるだけなのに…。」
こんなにも難しいことだとは思わなかった。
「…はぁ…。」
ベッドの上で足をバタバタさせた。
「…じゃあなんで女遊び激しいんだぁー!!!」
枕に顔を埋めたままそう叫んだ。
「…眠たい…。」
ウトウトしてきて、意識を手放した。
*
「おい、お前さ、いい加減にしろよ。」
「!…は、春樹?」
「もうお前のそばにいんの疲れたわ。」
「ま、待って…!ごめん…!」
「…お前、うぜぇよ。」
「春樹!」
*
「!…」
「おい、大丈夫かよ。」
「っ…あ…れ…?」
夢をみていたらしい。私は春樹の顔を見つめた。
「…何?」
「!…な、なんでもない…。それより…なんでここに?」
「暇だったから来た。そしたら寝てた。んで、うなされてたから心配してた。」
「…」(なんか作文読んでる子みたい…。)
それから……。
「俺そろそろ帰るわ。」
「うん、じゃあね。」
「あぁ…。」
春樹が帰り、お母さんが帰ってきた。
そして…次の日(←早っ…。)