第4章 体育祭
体育祭の準備期間なので、授業はなく、体育祭の準備をする。なので早く帰れる日が多い。
「菜月!ちょっと来て!」
「!?…」
翔真に引っ張られるようにして連れて行かれた。
「な、何…?」
「お…俺…ちゃんと佐藤に…挨拶できてた!?」
「…う、うん。もしかして…好き…とか…?」
「///////」
「やった!!」
「な、なんで…?」
「いや、なんでもない。」(危ない…。)
両想いだった2人。これはくっつけなければ…!←余計なお世話。
「これ運んでー!」
「ライン引かないと!」
「あ、行かないと……じゃあ頑張ってね!」
「お、おう!」
ラインカーを持ち、グラウンドにラインを引いていく。
「…」
「はい!」
他のクラスを見ると、体育祭の練習をしているクラスもあった。生徒会はセリフの練習をしているし、遊んでいる男子達や喋っている女子達もいた。
「…あれ…。」
春樹が女子3人に囲まれている。しかも先輩で、結構美人さん。
「…何その顔…。」
距離は結構離れていたけど、表情が見えた。まんざらでもないような顔をしていた。
「…」
「あ、あの…曲がってます…よ…?」
「…うわっ!?」
別のクラスの子に言われ、ラインが凄い曲がっていることに気づいた。
「あ、ありがとうございます…す、すみません…。」
引き直し。
「…はぁ…。」
「どした~?」
「翔真……麻里は?」
「え…し、知らねぇよ…。」
「…麻里呼んできて…。」
「は…はぁ!?なんで俺が…。」
「いいから。」
今、麻里をとてつもなく抱きしめたい。
しばらくして、真っ赤な顔をした2人がやってきた。
「麻里ぃ~!!」
私は麻里に抱きついた。
「わわっ!ど、どうしたの…?」
「…」
麻里に抱きつきながら春樹の方を見た。まだ話している。
「うああああっ!!」
「えぇっ…。」
しばらく麻里に抱きついていたら気がまぎれた。