第4章 体育祭
「…」(春樹いる。とか言っちゃったけど、なんか今出てきてもらったばっかりなのに…頼みづらい…。)
そう思い、1人で行くことにした。
「!…」
玄関のドアを開け、スーパーに向かった。
「10kg…持てるかな…。」
「だからさー。」
「それなー!」
スーパーに着き、お米をレジまで持っていった。
「お会計3260円になります。はい、3260円、ちょうどお預かり致します。ありがとうございましたー!」
「…」
重たくて持てる気がしない。ただ、持って帰らないと…。
「よいっ…しょ…。」
お米を持ち上げた時だった。
「佐野さん?」
「…?」
反射で振り向いてしまった。
「…」(あれ、この子、麻里が好きって言ってた…えっと……誰だっけ…。)
「あー、えっと……同じクラスの、佐条翔真。」
「…あ!」(茶髪ピアス君!)
「持とうか?それ。」
「え…大丈夫…悪いし…。」
「いいって。」
お米を持ってくれた。
「家まで送る。」
「あ、ありがとう。」(親切だ…。)
スーパーを出た。
「…」
「…」
何を話せば良いのやら…。
「あのさ。」
「ん?」
「春樹…君ってさ…どんな奴?」
「え?あー、いい人?」
「え!?嘘だろ?」
「ホントだよ?」