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不良君のおきにいり

第4章 体育祭


「遅かったな。何して……佐藤…?」

「う、うん。教室にいたの。」

「…い、一緒に帰ってもいい…かな…?」

「……お前、なんでそんなに制服汚れてんの?」

「!…」


上履きの跡など、はたいたら少しは汚れが目立たなくなる部分もあったけど、全て綺麗にするのは無理だった。


「え…っと…転んじゃって…。」


苦笑いを浮かべた麻里。


「…ふぅん……帰んぞ。」

「う、うん。」


春樹以外の人と帰るのは久しぶりだった。


「…」

「…」

「…」


無言。何を話せば良いのかわからなかった。


「あ、あのさ…吉田君は…その…金髪からどうして…黒髪にしたの?」

「あー…菜月が黒髪にしろ。って言ったから。」

「そ、そうなんだ…。」

「麻里は金髪の方が好みだった?」

「う、うん…実は…金髪の方が……で、でも、校則にひっかかるし…。」

「だって。」

「…」


興味ないらしい。


「菜月は?」

「え?」

「菜月は金髪と黒髪、どっちが好み?校則とかなかったら。」

「うーん…金髪かな…。」

「そうなんだ。」

「うん……あ…。」


恐る恐る春樹の方を見た。


「…金髪に直すか。」

「ちょっと待ってください…!?」
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