第4章 体育祭
「菜月は吉田君のこと好きなの?」
「!…ま、まぁ…幼馴染だし…。」
「そっかぁ~。」
気づかなかったけど、麻里はこのクラスで1番の癒しかもしれない。
「菜月って可愛いね~。凄い、恋愛に前向きで。」
「!…」(何を言うか…この子。君の方がずっと可愛いのだが…。)
「菜月見てるとね、私も頑張ろう。って思えるんだ…!」
「…どうして?」
「いろんなことに頑張ってるから、私も負けないように頑張ろう!って。菜月は、私の憧れの人なんだ…!」
なんか恥ずかしい。
「ま、麻里は好きな子いるの?」
「っ…///////」
顔が真っ赤になり、コクンと頷いた。
「え、誰!?」
「っ…しょ…翔真君…。」
「…翔真…君?」
「と、隣の席の…。」
「…!」(茶髪ピアス君!)
勝手にあだ名を考えてそう呼んでしまった。
「っ…で、でも…私…こんな容姿だから…。」
「…」
「私ね」
「あれ~?佐藤。何やってんの?」
「!…」
「あら?新しいお友達~?」
「う、うん…。」
「ふぅん……そうやって仲間作ってどうするつもり~?気持ち悪~い。」
「…」(何この人達…。)
3人組の女子だった。
「ていうかまた太ったぁ~?」
「豚じゃーん。」
「やば~い!」
「っ…。」
「何か言いなさいよ!」
机を蹴った。
「っ…!」
「…チッ…つまんな…。」
「行こ~?」
「そうだね~。」
香水の匂いがした。化粧もしていて、よっぽと自分に自信があるのだろう。
「大丈夫?」
「っ…うん……私…こんなんだから…。」
「先生に相談した方が」
「いいの…。」
「!…」
「っ…私…弱虫だから……先生に言って、これ以上酷くなったら困るな…とか…考えちゃうから…。」