• テキストサイズ

不良君のおきにいり

第1章 最悪最凶


「いつか結ばれる。そう思っているだけじゃ何も変わらないわよ?」

「はい。……ん?ところで、どうして佐藤さんは私の悩みが恋だってこと…。」

「あら!恋だったの!?当たってたみたいで良かったわ〜!それじゃあ、頑張ってね!」

「!…」


まんまとはめられたみたいです。佐藤さんは予想をしていただけだったらしい。にしても佐藤さん凄い。


*


「…」(あと30分…。)


時計を見るとあと30分で閉店だった。


「いらっしゃいませ〜。」

「あのぉ〜、すみませ〜ん。」

「はい。」(お酒臭っ…。)


真っ赤なヒールを履いていて、下着が見えそうなくらい丈の短いスカートを履いている女性。


「ヘアスプレーってありますかぁ〜?」


足元がふらついていた。


「あ……ご案内いたしますね。」

「おい梨沙、お前何やって…」

「!…」


聞き覚えのある声。


「あっ、春樹ぃ〜。あのねぇ〜、ヘアスプレーを〜!」


ふらついたまま春樹の腕を組んだ。


「…場所、俺知ってるから。」


私に言ったのか、彼女に言ったのかわからないけど、とりあえず案内はしなくてよさそうだった。


「先輩、ちょっと来てもらってもいい…ですか…?わからないところあって…。」

「!…あ、はい。」


それは、先月入ったばかりの同い年の子だった。彼もまた、かなりカッコよくて、綺麗な顔をしている。


「どこですか?」

「これって…どうやって操作すればいいですか?」


そして彼は身長が高い。187cm。たいていの人が見上げる。


「!…先輩、頭にホコリ付いてますよ。」

「え?」

「…ほら。」


ホコリを取って見せてきた後輩君。


「ありがとう。気づかなかった。」


私は微笑んでお礼を言った。
/ 132ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp