• テキストサイズ

不良君のおきにいり

第1章 最悪最凶


カサカサと音がする。首元に違和感を感じた。


「そ、そこに…いるの…っ…?」

「……あぁ。」

「は、早くとって…!?」

「…あぁ。」


その首元に感じる違和感が、ボタンを外されているのだとも知らず、虫に怯えていた私は……このあと後悔するわけで…。


「っ…!」


リップ音が鳴り、首元にチクリと痛みを感じた。驚いて目を開けた。


「な、何…してるの…っ…!?」

「何、って、虫除け。」

「虫って…。」

「…お前の嫌うような虫じゃねぇよ。」

「ど、どういうこと…?」

「男。悪い虫って男のこと。」

「……!?」




やっと意味を理解した。


「な、なんでキスマークなんて付けるの…?」

「男が寄ってこなくなんだろ?」

「…?」

「…はぁ…お前そんなことも知らねぇの?」

「っ…わ、わからない…。」

「これだから恋愛したことねぇ奴は。」


春樹の発言にムッときた。


「恋愛……したことあるよ…。」


意地を張って、嘘をついてみた。


「!…あ?」

「!…」(やばい…これって…先に逃げとけば良かった…気がする…!)


いまだに私は押し倒されたままなのだ。


「誰と?いつ、どこで?どれくらいの期間?」

「っ…な、なんで言う必要があるの?春樹には…関係ないじゃん…。」

「ある。」


怖いです。顔が怖いです春樹さん。


「っ…は、春樹だって彼女いたことあったじゃん…。お互い様でしょ?」

「あんなん、本心で付き合ってたわけじゃねぇ。」

「っ…。」


春樹は今まで、たくさんの女性と付き合ってきた。年上から年下まで、年齢は幅広い。毎日何をしていたのかも知っている。
/ 132ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp