第47章 嘘つきな秘密 〔明石国行/R18〕
「ごめ…明石…ちょっと…ねむ…」
そう言った途端、明石の胸に抱かれた審神者はすぅと寝てしまう。
「おやおや、雅はん、おやすみしてしまいましたわ」
ひとりごちる明石もひそりと笑みを浮かべると、「そいなら自分も」と目をつむるが、その片手は審神者の頭を少し撫でる。
「…結構アレ、きつかったようですねん…寝たら抜けとると良いんですけど…」
明石もその言葉を最後に眠りにつく。
目が覚めた審神者はすっきりとした表情で、知らずに呑まされていたものが抜け、前日の自分の行動を思い出し明石の隣で赤面しながら、本丸への帰り道を歩いていた。
「何、今更そうなってるんです」
明石がにやと笑いながら、つんと審神者の脇腹をつつく。
「ちょ…やだっ…もう…恥ずかしいんですっ…見ないで…」
審神者はぷいと横を向いて明石から一歩離れるものの、明石が腕を伸ばし審神者が離れないように肩を抱いてしまう。
「どこ行くんです。自分から離れるのは許しまへん」
さらりと言われ審神者は横目で明石を見ながらふくれて言い返す。
「…離れる訳じゃなくて…あんまり明石さんが私を見るからでしょ…恥ずかしいって言ってるのに…」
「雅はん、ほんと、可愛い」
審神者の様子に明石はぐいと肩を引き寄せ、ちゅ、と審神者の額に口付けた。