第40章 ガニュメデスの拘束 〔明石国行/R18〕
ゼウスに連れさられたガニュメデスも、こうしてゼウスに可愛がられたんでっしゃろか。
まぁおとぎ話だし、本当の事なぞ知らんです。
自分は、今は目の前の、自分に溺れる主はんを自分というみずがめの中に堕としこむだけです。
いつまでも、何度でも。
自分だけを見ていて欲しい、けれど、この本丸ではそれは無理なのはわかる。
だから、今、こうして互いの気持ちを合わせている時は、自分だけが独占出来る…
「雅はん…愛してる…て言ったら?」
自分もそろそろ限界、と腰をぶつけながら問う。
「あっ…うん…私も…あ、か、しぃ…すき…す、きぃ…」
主はんは自分のからだに両足を巻き付け、更に自分のものを奥へと引き込む。
肌のぶつかる音、淫靡な結合する部分の水音、自分たちの喘ぐ声、吐息。
全てを呑み込み、昇華させ、自分と主はんは一緒に絶頂へ駆け上がる。
主はんを自分のみずがめへ引き込み、その深みから抜けられないように。
「あぁ…あかしぃ…きもち、い…きもちい…よぅ…」
ふと口内にあの梅酒の味が蘇る。
自分と主はんがこうなるのを仕掛けた酒は、ゼウスとガニュメデスを繋いだ酒のようにふくいくとした香りをもたらし、愛をつくりあげる最高の媚薬のような役目を果たす。
絶頂は一度で終わり?いやいや、それだけで済むはずはなく、朝が来るまで自分が尽きるまで、ゼウスのように、たっぷりと主はんを可愛がってあげまひょ。
<終>