第6章 愛は咲く 〔一期一振/R18〕
「愛してます」
私はまた泣きそうになるのを我慢して言う。
「ずるい…一期…それ、私が、一期に言いたい…」
両手を一期の首に回して、私は伝えるべき言葉を口にのぼらせた。
「一期、愛してる」
私の言葉を聞いた一期はいつもの優しい笑みを浮かべるものの、眼差しは熱をはらんだまま私にキスをする。
「止めては聞きませんからね…お覚悟」
片手が私の胸を包むとゆっくりと揉み出し、私のからだは蕩かされてゆく。
昨日とうってかわっての、愛を告白してからだを溶けあわせる。
涙が出る程嬉しくて、私は一期を受け入れながら何度も何度も言う。
「愛してる…愛してる…一期…愛してる…」
「…私も…ですよ…」
一期からもそっと囁かれる言葉に私の心は揺すぶられ、そして、一期の甘い指先に私のからだは全てに一期の色をつけてゆく。
朝になったら、本丸に帰ろう。
三日月や他の刀剣様たち、一期の弟たち、みんな待ってるよ。
でも、今しばらく、夜が明けるまで、私と貴方、二人きりで愛を作ろう。
「あっ…一期っ…イイっ…イキそう…っ…」
「くっ…雅…そんなに…締め、て…」
「だめ…イク…っ…」
「私も…いっしょ…です、よ…」
それまでの空白を埋めるかのように、私たちは何度も何度も愛を確かめ合い、そしてからだを重ねてお互いの全てを知り尽くすように、ずっと抱き合った。
<終>