第35章 のんびり屋の恋 〔鬚切/R18〕
何度か己の欲を出すために軽く腰を揺さぶり、そして大きく「はぁぁ…」と息を吐いてずるりと自身を抜くと、鬚切は雅を抱き締める。
「気持ち良かった?」
軽く鼻先にキスをして鬚切は問い、雅も鬚切の背中に両手を回して言った。
「ん…気持ち…良かった…」
雅は鬚切の唇へ頭をあげてキスをしすぐ離すものの、それを受けた鬚切は一度離れた雅を追って頭を下げて雅の唇を奪う。
「キスならもっとしてくれると嬉しいかな」
鬚切が軽く笑みを浮かべて言い、雅は少し顔を赤くする。
「たくさん…して…いい、の…?」
「勿論だよ。ぼくは雅とたくさんキスしたいな」
その言葉に雅は耳まで顔を赤くし、困ったような表情を見せた。
「それは私も同じだけど…あんまりはっきり言われると…恥ずかしい…」
しかしそう言いつつ、また頭をあげると雅は鬚切の唇へキスをし、すぐ離れる。
「おや、また、それだけかい?」
鬚切がほんの少し肩をすくめるような様子を見せ、そしてまた追い駆けるように頭を布団へおろした雅の唇へキスをする。
そうやって交互にキスをしあっていると、鬚切が大きく息を吐いて「参った」と小さく呟いて腰を雅に押し付けた。
また硬くなった鬚切のものが雅に当たり、雅はその感触に「ひゃっ…」と小さく声をあげたものの、鬚切に自らまたキスしながら「鬚切が欲しい…」と小声でねだった。