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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第31章 独占の星 〔三日月宗近〕


「…み、みか…みかづき…」

しどろもどろになっているものの、その主の表情は俺への期待に溢れているのが見てとれる。

「…主、良いな…?」

俺の畳みかけるような言い方に、主は瞳を揺らしながら答える。

「…いい…よ…」

俺は片手を伸ばし、主の肩を抱く。

「俺だけの主とわかるように、たっぷりと星をからだ中に付けてやろう」

「…服に隠れないところは止めてよ…」

主の少し膨れたような言い方も俺には愛らしく思えるのみ。

「あいわかった。では」

俺は主の肩を更に抱き寄せると反対側の手で膝裏を持ち上げ、横抱きにして立ち上がる。

「ちょ…自分で歩ける…っ」

慌てた主が俺の腕の中で足をバタつかせるが、俺はふっと小さく笑む。

「何を言っている。主を寝床へ連れて行くくらい、このじじぃでも出来るぞ」



布団へそっと主をおろすと、俺の首へ両腕を回してくる主に、俺は顔を近付け口付けながら主を蕩かしていく。



空の星が青白く瞬き万人へ平等に光を投げかけるなら、地上の主の星は俺が付ける赤い独占の証。



主は俺の愛を全身に刻ませられ、そして俺の愛を受け入れるのみ、なのだ。


<終>
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