第6章 愛は咲く 〔一期一振/R18〕
遠征に出たあのかたが戻ってこない。
私は心配し、こんのすけに調べてもらった。
すると、遠征先で怪我を負い、戻ってこられず、そちらの時代の本丸で治療を受けているということだった。
「ねぇ、こんのすけ。私が迎えがてら、その時代の本丸に行ってはいけないかな?あちらの本丸の審神者様に御礼も言いたいし」
「ふむ。では時の政府に確認して参ります。お待ちください」
そしてこんのすけは確認する為に私の前から姿を消した。
あのかたは強いから、戻ってきてくれる。
でも、心配なの、少しでも早く会いたいんだ。
私の気持ちを知るはずもない時の政府から、それでも一人で行くならばと許可がおり、私はあのかたを迎えに行く事にする。
「それじゃ、三日月、申し訳ありませんけれど、留守を頼みます」
「わかった。気を付けて行くが良い。そして一期と一緒に戻ってくるのだぞ」
「はい、それでは行ってきます」
頭をさげて、こんのすけの合図で私は時を渡る。
人間の私が時を渡るのは、とてつもない体力を奪うから、本当はあまり推奨される事ではないらしい。
でも今回は、私を必要とする目的が、時の政府にはあったのだと、時を渡ってから知った。