第5章 えっちなスタイル 〔歌仙兼定/R18〕
「え?何?それ、いつも下に着ているの?」
私はつい聞いてしまった。
怪我をした歌仙の手当てをする為、着ているものを脱いでもらっていわゆる下着姿になってもらったところ、私としては驚くような恰好をしていたのだ。
歌仙はこの姿は当然なので、さらりとしたものだ。
「ぼくはいつもこの恰好だよ。さ、主、手当てを頼むよ」
「はい、しますけれど、その恰好は目の毒です…」
ぴったりとからだを全身覆うその姿は、私から見るとなんとも色っぽく目の毒。
「ね、歌仙、お願いだから何か一枚、その上に着てくれないかしら?」
私の頼みに歌仙は嫌そうな顔をする。
「どうして?手当てするのだからこれで良いだろう?さ、早く頼むよ」
更にずいと近付く歌仙に私は反対にずるりと後ろに下がる。
「わかるけれど、わかるけれど…お願い、その恰好、私からすると厭らしすぎるのよ」
そこまで言ってようやく歌仙は自分の姿を眺める。
そして歌仙らしからぬ笑みを浮かべる。
「へぇ…ぼくのこの恰好、主には厭らしいんだ」
すっと歌仙の手がのけ反る私の頬を撫で、そのまま肩へおろされ、私のからだを捉まえる。