第28章 おしおき 〔明石国行/R18〕
このまま寝ていたら、どうなるのかと様子を見る事にする。
主はんの顔は近付いたままで、今度は自分の額にちゅ、とキスされた。
薄目を開けると、主はんの首元が目に入る。
広がった衿の服のせいで、胸元が覗けているのが無防備で、自分はそれを見て欲望がぞくりと背中に昇ってくるのを感じた。
自分、やる気無いのが売りなんですけど。
これではやってください、と言ってるようなもの。
「明石…ほんとに寝てるのね…」
小さく呟く主はんが起き上がり、自分から離れようとしたところで、自分は主はんの腕を掴み自分の横に寝倒す。
「ひゃっ!あ…明石…起きてたの…!」
まさか自分が起きていると思わなかった主はんは、目を見開いて驚く。
「寝てましたわ。でも主はんがあんな事するから、起きてしまいましたわ」
自分が横で主はんの顔を覗き込みながら言うと、あんな事に思い当たったのか、主はんは顔を真っ赤にして自分へ言う。
「そっ…それは…冗談で…っ」
「へぇ。冗談であんな事、するんですのん、主はんは?」
自分は片腕のひじを畳に置いて、手で頭を支える。
「明石…ずる、い…寝たフリするなんて…」
主はんの声が段々小さくなり、そっぽを向く。