第27章 かくれんぼ 〔加州清光/R18〕
自分は肉体的に我慢の出来ない恥ずかしいおんなだったのか、と自分を卑下したくなる気持ちも沸いてきて、どうしよう、みっともない、とも頭の中でぐるぐると考えが沸き起こる。
そんな一日のあれこれを思い出して、一人で考えていたら、廊下から加州くんの声がした。
「主、入っていい?」
「うっ…うん…どうぞ…」
急いで答えると、静かに襖が開いて、同じく寝間着姿の加州くんが黒髪を揺らして入ってきた。
既に彼の瞳は欲情を持ち、私をすぐ襲ってくるような雰囲気だったけれど、加州くんは音もなく私の横にあぐらをかいて座ると、私をぐいと引っ張り自分のあぐらの中に私を包み込んだ。
「か、しゅ…くん?」
横抱きにされて抱き締められる。
顔を私に見えないように肩から胸あたりにうずめているので、どんな表情かわからない。
互いのまだ静かな息遣いだけが聞こえ、しばらくして加州くんが顔をあげた。
「何、考えてた?」
聞かれて私は「え?」と戸惑う。
「かくれんぼの時、最後までしなかったでしょ。あれから今までどうしてた?」
「どうって…」
返事に困ると加州くんは妖艶な笑みを浮かべて言う。
「聞いたよ。かくれんぼも上の空、審神者の仕事も上の空。部屋に籠って何やらごろごろしていたって」