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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第22章 いつか竜宮城へ 〔浦島虎徹〕


「また寝癖ついたら直してくれる?」

腕を掴まれ振り返ると、そこには少年だけれど真剣な表情をした浦島がいた。

「う…うん、それくらいはいつでもいいよ」

私はその浦島の様子に耐えられなくて、早く離れたくて髪の毛を直すのを約束する。

「やった、絶対だよ、主さん」

またいつもの浦島に戻ってようやく手を離してくれた。

「じゃ…失礼しました…」

ペースを乱されて動揺してしまった私は、逃げるように浦島の部屋から離れた。



こどもだと思っていたけれど、先程掴まれた手も案外おおきかった、と改めて浦島はおとこなのだと思わされた。

彼は脇差だから今より大きくはならないけれど、時々他所の本丸で起こるバグによって、刀の大きさが変わる事がここでも起きて、浦島が打刀や太刀並みの青年になって表れたら。



私は自分と浦島の関係性が変わってしまうようで。


それだけはならないように、と心から望むのだった。


しかし、そう思う程、何故かそのようになってしまうのを後で気付く事になる。



竜宮城を探す浦島から、私が乙姫だと言われ切な気に見つめられる。


数時間の事だから、深みにはまってはいけないのはわかっているけれど。


その時の私と浦島は、竜宮城へ旅立ち、快楽を求めてしまうのだ。



私たちがそうなるのは…そう…もうしばらく、後の事…


<終>
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