第1章 バレンタインの告白 〔へし切長谷部/R18〕
俺が刀となっている時の主は、織田信長と言う。
今、俺の目の前で、その主は姫とバーチャルバレンタインとやらの話しから、姫といちゃこらが始まった。
主の手が姫の着ているものを乱し、露出した姫の艶やかな白い肌を主の大きな手が撫で回し、姫の口から甘やかな声が聞こえてくる。
たとえ主とは言え、いちゃこらしているところを見せられてはたまらない。
俺は自分の意識を本丸へ向け、刀剣男士としての主の許へ戻る事にする。
「主、戻りました」
俺は廊下から主の部屋の前で声を掛ける。
「どうぞ」と主の可愛らしい声がしたので襖を開けると、主の柔らかな笑顔が目に入った。
「おかえりなさい、長谷部」
俺は部屋へ足を踏み入れ襖を閉め、その場で正座をして頭を下げる。
「長谷部、ただいま戻りました」
そしてそのままいざって主の側へ進み、抱き締めた。
「主…会いたかったです」
俺の言葉を聞いた主も、俺を両手で抱き締めてくれる。
「私も会いたかったよ、長谷部」
ああ、このまま刀の主、織田信長のように、主を押し倒して良いだろうか。