第20章 堕とす射手座の淫猥な矢 〔和泉守兼定/R18〕
「あ…星が…」
縁側に座る主が空を見上げて言う。
「星?」
「うん…ほら、射手座が見えるの」
「射手座…ねぇ…」
俺には星はただの星にしか見えねぇ。
主にはその星の並びや形で、星座とやらのイメージを持っているようだ。
「射手の姿は下半身が馬でね、上半身がひとなの。弓を持ってその矢が狙うのはさそり座のアンタレスっていうさそりの心臓なんだよ」
ふぅん、射手とやらはへそから下が馬で、上半身はひと、それで弓矢を持ちその矢はさそりの心臓を狙っているって事か。
「うん、そうなの」
「ふぅん…それじゃあ、その射手とやらはおんなとこんなことが出来ねぇって事か」
俺は主の小さな手を取り、俺の股をさっと撫でさせると、途端に主は俺の意図を理解し顔を赤くして怒り出す。
「も…もう、和泉守さんたら、私の手で何をするんですかっ」
「何って、こんな事させるんだから、俺のしたい事は一つしかねぇって事だが?」
俺はにんまり笑って主を見ると、主は真っ赤になったまま「仕方ないですね」と小さく答えたので、俺は主の肩を抱いてもう片手で主の頬をつんと突っついた。