第2章 愛が香る 〔歌仙兼定/R18〕
腰をあげ、蜜壺を見やすいように足を広げ、ぼくに蜜壺を見せながら主は言う。
「恥ずかしいよ…でも…歌仙が欲しい…早く…入れて…」
「ああ、合格だよ、雅…じゃ、入れようか…」
主の足を更に広げ、露わになってよく見える蜜壺の前に自分のからだを入れ、ぼくを待ち受けるようにとろりと溢れさせる蜜の入口へ、先程なすりつけていたぼくの欲望を今度は奥へと一気に挿入した。
「かせん…おおき…っ…あつ…い…」
「なか…きもちいい…」
「かせん…好き…大好き…愛、して、る…」
うわ言のように主が、ぼくへ愛を伝えてくれるのが嬉しい。
「ぼくもだよ…」
「うれし…私を…かせんで…いっぱいにして…」
ああ、主、そんな事言ってくれるなんて、ぼくは本当に嬉しいよ。
奥まで挿したぼくは動くよと声を掛け、腰を振り出すと主は喘ぎ声を高くした。
「かせん…かせん…だい、すき…あいし、て、る…」
ぼくもだよ、雅。
二人で愛の高みへいこう。
ぼくの動きに同調して、二人で最高の愛を作ろう。
片付けたはずの伽羅の残り香がどこからかほんのり香ってくるようで、それは、ぼくたちの激しい愛を、静かに隠してくれるようだった。
<終>