第7章 台風一過
しばらくして電気が復旧した。
跡部「電気ついたみてーだな。もうしばらくしたらエレベーターも動くだろ」
「はい。雷の音もしなくなりましたしね」
跡部「エレベーターが動いたら部屋でゆっくりしろ。無理させて悪かったな」
跡部はの頭を優しく撫でる。
「大丈夫です。跡部さんもゆっくりして下さいね」
跡部「俺様はまだやることがあるから、ゆっくりはできねーな」
「何をするんですか?お手伝いしましょうか?」
跡部「台風の被害状況の確認だ。何があるわからねーからは部屋にいろ。人手が必要なら放送をかける」
「わかりました。気をつけて下さいね」
それからしばらくしてエレベーターが動き出した。
「跡部さん、おやすみなさい」
青学が宿泊している階に到着しがエレベーターを降りる。
跡部「おやすみ」
跡部はそのままエレベーターで1階に行き、被害状況の確認に向かった。
不二「大丈夫だった?姿が見えないから心配してたんだよ」
エレベーターを降りたに不二が声をかける。
「心配かけてすみません。停電になってエレベーターの中に閉じ込められちゃって…」
不二「え…。大丈夫だった?怖かったよね。僕の部屋で休んでいく?」
『1人になると雷が怖かったの思い出しちゃうかな?不二君の言葉に甘えようかな』
「じゃあ少しだけお邪魔していいかな?」
不二「どうぞ」
「お邪魔します。1人部屋ってこんな感じなんだね」
は部屋を見渡す。
不二「そっか、も2人部屋だっけ?」
「うん、2人部屋だよ」
不二「この合宿所変わってるよね。2人部屋と1人部屋が交互に並んでるなんてさ」
「そうですね。合宿所で1人部屋ってのも珍しいですね」
不二「そうだね。でも1人でいたい時もあるから僕は1人部屋で良かったよ」
『2人部屋だと僕の計画が狂っちゃうしね』
「じゃあ、あんまり長居しない方がいいですね」
不二「僕から誘ったんだから大丈夫だよ。ゆっくりしていってね」
不二は優しく微笑んだ。