第3章 騎士団長には敵わない
時々二人には私の入り込めない世界があると感じる。全くもって敵わない。
「あーわかったわかった。男同士で結婚できる島見つけたら教えに来るわ。ランスロットはわかってないみたいだけど結局それが一番平和なんじゃない?」
コツン、とランスロットはさっきヴェインにしたのと同じ様に、今度は私を小突いた。いや心無しか私の方が強く叩きやがったな?
「わかってないのはお前だ、」
しかしその真っ直ぐな瞳のせいで、私の頭から文句も何も消えてしまった。
「この間の騒動で思い知らされたよ。はウェールズの為なら簡単に命を捨ててしまうんだと。それが堪らなく怖いんだ。俺も、ヴェインも」
「ラン、スロット……」
「だから俺とヴェインがお前の居場所になる。ほら完璧なプランだろ?」
まるで子供のような笑顔を向けらて、頭の中がごちゃごちゃになった。いつまでも一緒、三人で。
型破りで、イカれてる。
ほんの少しでもその気になった、私もまた。
ーendー