第3章 未熟乙女【土方(武州)】
土方「不細工な面がさらに酷くなってンぞ」
「あ…っ」
振り向くと私を見を下ろす
1番会いたくなかった人
「なんで、ここに」
土方に背を向ける
こんな状態で顔なんか合わせれない
土方「勘違いするなよ。星を見に来ただけだ」
「随分ロマンチストなのね
星なんて道場からでも見れるじゃない…」
早く帰って欲しい思いでいっぱいだ
土方「此処がいいンだよ」
チャプ…
土方は静かに川へ入る
に歩み近寄る
「ちょ…っ!何考えてるの!?」
すっかり土方までずぶ濡れになった
土方「こっちのセリフだ。阿呆」
「ッ!」
顎をクイッとあげられ
目と目が逢う
ゆっくりと唇を開けて綴った言葉は
土方「本当にブスだな」
違う
今 掛けてほしい言葉は
バシッ
土方の手を振り払った
「…そういう気分じゃないの」
怒鳴りそうになったが、なんとか落ち着かせ
酷く冷たい声で目を逸らす
土方「……悪ィ。やりすぎた。」
すると土方はをそっと抱き寄せられた
着流しが濡れて 互いの肌が密着し
冷えた体に熱が籠る
「えっあ……っと、トシ!!」
恥ずかしく 土方から離れようとする