第2章 君にだけ 【トッシー】
総悟「あ、」
廊下で総悟に声をかけられた
「なにー?」
振り返ると 手招きをされた
私は猫か…?
と思いつつ 総悟に近寄る
総悟「あまり大声で言えないんでさァ
耳貸してくだせェ」
珍しく重要な話だ
言われた通りに耳を傾ける
総悟「……土方さん、前みたいな極度のヒキニートになってしまったんでィ」
「え、トッシーになったの!?」
昔、妖刀村麻紗に取り憑かれた土方
村麻紗に宿る怨霊が、土方の魂を喰らう
そして、典型的なオタク ヒキニート 極度のビビり
鬼の副長と知られていた彼が急に変化し
隊士達はどのように接すれば良いか
お手上げ状態であった
そして
月日は流れ
寺門通 OFC決定戦で
"勝負から逃げる弱い自分"を克服し
成仏したのだが……
「うーーーん……」
相槌も打てないほどの衝撃を受ける
総悟「俺も信じ難いんでさァ。
どーやら、まだ未練が残っていたらしくて
やっと土方さんの情を引き摺り落とせたらしいでさァ」
そのまま土方がトッシーでいれば
副長の座は楽に取れるんですけどねィ
頭の後ろに手をまわす
「なんの未練があるのかな……
まさか総悟トッシーのこと虐めたりしてないでしょうね…?」
疑心暗鬼で総悟を見る
総悟「心外だなぁ。俺はトッシーに無理矢理AV見させたり、靴に画鋲入れたり、アニメ録画を全部消したりなんてしてないでさァ」