第1章 イルミ様ペットを飼う
最近流行りのペットの特集で植物人形と言うのが流行っているらしい。
見た目は人間と大差ないが、植物人形達は食べ物を摂取しなくても水と陽の光と愛情さえあれば生きていられるという不思議な生き物だ。その為手がかからないと今大人気らしい。
未だ分からないことがある生き物でもある。
色もカラフルで特に髪の毛は鮮やかになっている。肌の色は個体によるが人間と変わらず肌色や茶色。
しかし稀にメラニン色素が生まれつき薄く珍しい。身体は真っ白で髪は銀髪の植物人形もいるという、因みに目の色はアルビノ種は赤その他の植物人形は髪の色と同じ。
アルビノ種は、陽の光からあまり効率よく栄養が取れないため砂糖水やはちみつなどで栄養を補給し生きることが出来る。
しかし、自然には砂糖水やはちみつは簡単に手に入らないため殆ど野生のアルビノ種は死んでしまう。
食費もかからないし鳴いたり攻撃をしてきたりしない大人しい植物人形。珍しい事もあって人気ではあるが数は少ない。
植物人形は躾れば言われたことをきちんとこなし、懐いたもの以外の命令は一切聞かない従順な生き物。懐くには主従の証である首輪等を植物人形に付けるのが基本だ。
鍛えれば念も使えてそれなりに強くなる個体も居るらしい。
そして、流行りに則って試しにゾルディック家でも、買ってみようという話になった。もし、使えなくても処分する面倒もないだろうとの事で。
キキョウが情報サイトでアルビノ種を見つけいたく気に入りシルバに相談し、買ってみることになった。
そして、世話を執事ではなくイルミに任せる事にした。使えるようであれば正式に養子や嫁候補として迎える為に、家族としての愛を感じさせるように。
イルミは、初めは面倒だと思ったがもしアルビノ種が手に入れば、母も喜ぶし自分も植物人形を家族として迎えれるだろうと考えその話を受けることにした。