第11章 可愛くラッピングして完成です
翌朝。燃えるゴミを捨てるために玄関を出ると、ちょうど隣の家からも人が出てきた。
「あ、秋也くん」
秋也くんは高校生の男の子だ。あんまり話したことはないけど、こうしてゴミ捨ての時はよく顔を合わせる。
「おはようございます」
秋也くんはペコリと少し頭を下げた。頭を下げたって私より背は高い。何cmあるんだろう、最近の子は発育がいいね。
「おはよう、行ってらっしゃい」
軽く手を振ると、秋也くんはもう一度頭を下げ、学校に向かって歩き出した。私もゴミ捨て場に向けて歩き出す。
空気はまだヒンヤリしているけど、日差しはキラキラして気持ちいい。
今日は洗濯、はかどりそう。
完