第10章 コーティングしたチョコにココアをまぶします
目を覚ました時、私は秋也くんの懐にいて、ドライヤーで髪を乾かされていた。
「ん…あれ…」
「あ、気がつきましたか。済みません、勝手にお風呂借りました」
「ああ…うん。いいよ」
ボーッとして頭がまわらない。私のこと洗ってくれたのか。そういえば秋也くんも肌がしっとりしてる。
どこから取り出したのか、私はパジャマを着ていた。秋也くんは元着ていた服を着込んで、さっきまでセックスしていただなんて、そんな風には全然見えなかった。
「うん、乾いたかな」
しばらくして秋也くんはドライヤーを止めると、私を抱き上げて寝室に運んでくれた。
「前のシーツは今洗濯してます、新しいシーツに替えておきましたから」
「ありがと…」
優しくベッドに降ろされる。サラサラのシーツが心地よかった。今すぐ寝ちゃいそう。
「じゃあ、オレは帰りますね」
「あ…待って」
「はい?」
「連絡先、交換しようよ」
スマホ、スマホどこだったっけ。
「またしたいもん、こうやって…」
「有さん、それはダメです」
「え?」