第12章 シラス
「は~…そういうことだったんだ…」
「ホントは『間違えた』って取り替えたかったんだけど、『じゃ、この石なに?』って聞かれたら困るし…」
「…フフ」
「なんか…石渡しただけでもう、告白したみたいな気になっちゃってて…。恥ずかしくて…」
そんなワケで、俺らに会うの、実はちょっと避けてたんだって!チャンチャン!
「ん?じゃあ、俺用のオプションて、ホントは何だったの?」
「えっと…。コレ、です」
葉月がゴソゴソ、引き出しから取り出したのは――…
「お。…え?」
…小さな箱。やっぱり、片手くらいのサイズの。同じようにきれいにラッピングされてる。
「…」
ま、まさか、『石、再び!』とかじゃない、よね…?
「…開けていい?」
「うん」
おそるおそる箱を開けたら、ナントそこには――…
「!」
シ、シラス!?
ピッチピチ跳ねてはなかったけど…。え?これ、シラスだよね??