第3章 大体忘れる事ってどうでも良いけど…凄く重要だったわ
「誉!!大丈夫ですかっ!!」
荒々しく開け放たれる扉。
もし壊したらいくらなんだろ……←
「あ……"渉お兄ちゃん"……うん、大丈夫」
にっこりと笑ってそう答えるが……
ごめんっ!
心のなか凄く荒れてますっ!!!←
さぁ、皆さんも分かったと思うが……
そう、渉とはあの日々樹渉だ。
例のあめいじんぐ先輩だ。←
「……よかった……!!」
本当に心配してくれていたのだろう、少し涙目で私を抱き締める。
「そういえば……学校は……」
「えぇ、早退してきました☆」
「えぇっ……」
制服を見ればどうやら彼は既に夢ノ咲学院に入学しているらしい。因みにネクタイは赤だ。
「誉が目が覚めたのに学校なんていってられませんから……」
「日々樹くん、凄く心配していたよ?ここ3日間は学校が終わればずっと来ていたからね」
「先生っ!?」
照れ臭いのか凄く顔が赤い。
「そうなんですか……」
顔を見ようとすればまたぎゅっと抱き締められる。
少しきゅんと来たのは黙っておこう←