第14章 かみさまです。
すると先輩は私の頭にそっと手をそえる。
「わたるはしんぱいしていました…たまにほまれはひとりでくるしそうなかおをするときがあると…」
「たまにはたよってもだいじょうぶなんですよ?ぼくとはさっきあったばかりですからむずかしいかもしれませんが…"れい"や"しゅう"…"なっちゃん"…そして"わたる"も。みんなちからをかしてくれます。もちろんぼくもです。」
優しく私の頭を撫でながら微笑む先輩。
「むりはきんもつですよ~?むりにじゃなくてもいいのでいつかぼくたちにはなしてくれるとうれしいです」
なおも私に微笑んで優しく撫でてくれる深海先輩。
その優しさに涙が出そうになる。
しかし、言えない…これから彼らに何が起こるかなんて。
彼らには笑っていてほしい。
苦しむのは私だけでいい。
本来、居るはずのないこの"雅楽川誉"独りが犠牲になればいい。
それで彼らが救えるのなら。
"私"はなんだってするとしよう。