第11章 お昼寝少年
「ほら、どっかに行ったよ」
息を潜めて時が流れるのを待ってるとひょこっと顔を出す昼寝少年。
「えっと…ありがとう…ございます…」
「ふふ、じゃあ~お礼に膝枕ねぇ~?」
すると昼寝少年は私の膝に頭を乗せて寝始める。
…いや、え?あ?え?←
「あ、あのっ!?」
「なに~?膝枕じゃなくて抱き枕がいいの~?」
いや、まて、うん、そうじゃない。そうじゃないんだ。
「しょうがないなぁ~」
そう言いながら体勢を変えて私の腕を引っ張る…いや、だから!?違う!!そうじゃないよ昼寝少年!!!
「いやいやいやいや、流石にお付き合いもしていない男女でこの格好は色々と問題がっ!!!」
「え~細かいことはいいじゃん~…」
気にしろよ!!ただでさえ美形!!しかも!アイドル!!ダメだろ!!
なんとか身を捩って腕の中から脱出する。
「助けてくれたのは感謝しますけど!!枕になるのはちょっとあれなので他のものにしてください!!そしてもうすぐチャイムなりそうなので戻ります!!では!」
…と、ノンブレスで言った私って凄い←
そして行こうとして自分が名乗ってないことを思い出した。
「あ!!私は新入生の雅楽川誉です!またお会いできたら!!」
そう言って私はダッシュで教室まで向かった…
勿論、遅刻でした←