第10章 まほうつかいとしろいねこ
「ふふふ…ちょっと夏目くんが困っていたのでね…ほら、誉?まだ眠いでしょう?昨日は夜遅くまで振り付けに没頭してましたからね」
そう言いながら慣れた手つきで少女を抱えてまた夢の世界へと導く。
少女も安心したのか直ぐにまた寝息をたて始めた。
「師匠?その子と知り合いなノ?」
「おや?まだ夏目くんには言ってませんでしたかね?この子は私の義妹ですよ?」
「ふふっ」と笑う師匠。だがその言葉に少し違和感を覚えた。
まるで…今まで隠してきたような感じ。
この子を色んなもから守る…と言うよりは多分これは独占だろうか。
「…その子とても大切にしてるんだネ」
そう言うと少女を眺めながら「えぇ、とても大切です…」と小さく呟いた。
その目には家族に向ける愛情の眼差し…いや、それ以上の何かが含まれているような…
ボクはそう感じた。
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すっごいひびわたオチっぽいけど違います!
多分!違います!←