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【黒子のバスケ】短編集

第5章 喜ばせたくて【今吉翔一】


あー…今週もエライ疲れたわ。


1週間の仕事を終えて家に帰れんのは大体いつも朝の5時


ホストかって?

ちゃうちゃう


バーテンやバーテン

お酒作ってお客さんに出すあれや。



なんでこの職業選んだかって?

おもろいやん。

いろんな人ぎょうさん来て酒で軽くなった口がペラペラいろんなこと喋るから心ん中丸見えやん?


もともと心理戦みたいなもんは得意だったし、人と接するのも嫌いやない。

秘密を聞けたり、腹ん中読んだりすんのめちゃおもろいやん。

だから仕事は好きやで。


せやけど…彼女と時間合わへんってのは結構痛い。

俺の彼女のつばきは役員秘書やってて元々はお客さんやった。

お客さんゆうても上司に無理矢理付き合わされてつばきはいつも上司が帰るのをタクシーが見えなくなるまで見送ってから店に戻って1杯だけ付き合い程度に呑んでくれるって感じやった


けどそのうちこの店を気に入ってくれたか知らんけど一人でも来てくれるようになって、当時のつばきの彼氏の愚痴聞くうちに…ってよくあるパターンや


見た目?


そら綺麗やで。

べっぴんさんやしスラっと背が高くて淡い色のスーツでビシーッと決めてタブレット片手に仕事を調整してる。…らしい。

タブレット片手にってのはその役員情報で実際は見たことあらへん。

俺の秘書は役員秘書の中で一番優秀だってことを店でもいつも自慢しとった。





つばきは土日祝日休みで俺は月曜と火曜が休み。

火曜の休みを月に一回日曜にズラしてもろて何とかつばきとの時間を確保しとる。


だけどつばきは月曜は仕事。

日曜にやっとゆっくり会えても次の日の仕事に備えて早めに寝ることが多い。


ところが今年はラッキーマンデーとかいう年で月曜に祝日が重なる日が大体月一はある。

そこで休みをもらえるように色々調整して今は久しぶりにつばきと朝までゆっくりできる休日を目前に自分の家に帰るとこや。



帰って何するかって?


そんなん決まっとるやろ。
大人の男と女やで


しかも久しぶりに時間を気にしなくていいんやから家に近づくに連れて疲れも軽くなってくるのは男の性っちゅーやつや。

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