第1章 EMERGENCY 【青峰大輝】
「失礼しまーす」
「あー?」
「室長、待ってた分析結果出ました」
ここは特殊犯罪対策室。
俺の仕事はここで指揮を執って事件を解決させる。
元々バスケの為にアメリカに渡ったけど故障でもうプロとしてはやっていけなくなっちまった。
21でまだまだ若かったけど帰国する気になれなくてアメリカでプロファイリングを学んであっちで事件解決の為に飛び回ってた
俺が帰国したのは3年前で所属は民間だけど職場は警察署内。
あくまでオブザーバーとしての参加だったはずがいつの間にかこのチームが作られてまとめるようになってた。
正確に言えば警察官じゃねぇから表向きは存在しねぇことになってるけどここにいる奴らは全員が各能力がずば抜けていて各課で解決にてこずる事件を手伝う。
今扱ってるのは連続爆破事件。
大規模な爆発は今のところないものの最初は廃れた公園のゴミ箱から始まったこの爆破事件は徐々に規模が大きくなって昨日の夜ついに廃墟が爆破されて飛び散った破片で通行人が怪我をした。
捜査が難航してるらしく俺たちに協力の要請がきた。
警察の人間を信じてねぇ訳じゃねぇけど最初から全てを見直して捜査に協力する
そんで今俺を呼んだのは黒須つばき
こいつは俺のチームの科学分析官で俺の好きな女
スイス帰りの天才でチームの中でも一番IQが高けぇから分析して実際にそれが何に使われてるか特定すんのがすっげぇ早い。
プロファイリングはからっきしだけど
他のチームの奴はだいたい俺のオフィスの目の前のガラス張りの部屋で仕事をしてるけど、つばきだけは証拠品に触れるため別室で仕事をしてる。
だからいつも分析が終わるとこうやって俺のオフィスに来る
「相変わらず早えーな」
「機械が分析してくれますから」
「で、俺はこんなもん見せられても分かんねぇからつばき説明してくんね?」