第4章 涼太と引き離された日々
「そう。でも、僕が補欠でも同じチームなのに今頃気が付くなんて酷いな。」
「ずっと学校に来てなかったし、容姿もだいぶ変わってたから気が付かなかった・・・。」
「架音なら声で気が付いてくれるかなって思ったんだけどな。まぁ。そんなことより薬を二回打ってるし、架音はもう絶対に僕からは離れられない。」
「そう・・・俺は死ぬその日まで涼太とは会えずに琉斗の玩具になるんだね。」
「玩具って表現は酷いかなって思うけどまぁ。そんな感じかな。」
「涼太に死ぬまで会えないなら俺は生きてる意味なんてない。俺が死ぬその日まで俺を好きにすれば良いよ。」
黄瀬side
「・・・(おかしいな。のん、戻ってくるのがいくらなんでも遅すぎる。ちょっと探しに行ってみよう。)」
俺は病室に戻って私服に着替えてから直感的に駐車場へ行った。
「・・・(これは俺がのんにあげた俺と同じピアス。此処でのんは犯人を追いつめてそのあとに事件か事故に巻き込まれて別の場所へ移動された?事故の線は薄いか。事故なら血痕とか残されていても可笑しくはないから。ということはのんが追いかけていた相手に逆に身動きが取れないようにされて連れ去られたって考える方が妥当っすかね。あっ。もし、のんを連れ去った犯人が複数いてまだ此処ら辺に潜んでたら俺此処に居たら危険っすよね。とりあえず、のんの病室へ戻った方が良いっすね。)」
俺がのんの病室へ戻ると見たこともない可愛い女の子がソファーに座っていた。