第3章 歪み始めた心
「誤解されても構わないじゃない。実際に俺たちは付き合ってたわけだしね。」
「そう言う問題じゃないっすよ。」
「涼太・・・俺と付き合ってたのって女の子が捕まらないときの暇潰しするためだったんだね。今はモデルの仕事も順調で女の子がちやほやしてくれてたくさん集まるから俺のこといらなくなって捨てたんでしょ。嫌いになったんじゃなくて始めから俺とは遊びだったってことだよね。俺・・・涼太が傍に居てくれないなら生きてる意味なんてないよ。・・・。」
俺はそう言って怪我した足が痛むのを堪えてフェンスのところまで歩いた。
「涼太・・・今まで付き纏って悪かったね。」
俺はそう言ってフェンスをよじ登ろうとすると涼太が俺の腕を掴んで後ろに引っ張った。
「死ぬなんてダメっすよ。家族や婚約者である優姫ちゃんが悲しむっすよ。」
「離して!!俺と付き合ってたのは遊びじゃないって否定もしないくせに偉そうに言わないでよ。」
「俺のことでのんが死ぬことはないんっすよ。悪いのは俺なんっすから。」
「ふふふ。その言葉を待ってたよ。」
「えっ。」
「自分が悪いって思うなら俺の言うことを聞いてくれるよね?」
「それは話の内容にも寄るっすよ。」
「あのね。足の怪我が治ってもずっとずっと俺と俺と一緒に居て欲しいんだ。俺が死ぬその時までね。」