第2章 苦悩の日々
「架音、はよ~。」
「七兎か。今は俺に話掛けるな。」
「あっ。悪い。悪い。今は虫の居所が悪かったんだな。」
「別に・・・。」
そんなことを話してると涼太が走って俺のところにやって来た。
「のん、笠松先輩から聞いたっすけど、バスケ部辞めるってホントっすか?」
「あぁ。まだ結論は保留にしてるけどな。」
「何で、今まで頑張って努力して来たのに辞めるなんて言うんすか?」
「バスケに魅力を感じなくなった。理由はそれだけだ。」
「俺、のんがバスケ部に居ないなんて嫌っすよ。」
「黄瀬、俺の前から失せろ。犬みたいに俺にまとわりつくな。ハッキリ言ってうぜぇんだよ。」
「・・・今はのん、冷静になれてないみたいだからまたあとで来るっすね。」
涼太は悲しそうに俺のクラスから出ていった。
それにしても、よくもあんなドスの聞いた声が出たもんだな。
でも、きっとあれがホントの俺。
いつもの俺は作り物、建て前の俺って別に引いた奴とか居たとしても関係ない。俺は教室に居たくなくて携帯だけ持って屋上へ行った。