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復讐のバレンタインデー【進撃の巨人 幹部組】

第2章 ヘルズ・バレンタイン





「リヴァイ!俺達のチョコレート像も粉砕してくれ!」

「もしくは拘束を解いてよ!!」

「あとで高級茶葉を買ってきてやるから!」


3人の懇願も虚しくリヴァイは「こんな事になったのは
確実にエルヴィンのとばっちりで自業自得だろうが」と
言ったきり無視をし続けた。

自由の身になったリヴァイの協力が得られなくなった3人が
焦っている間にも、チョコレート像の服は剥がされていく。

どうすれば・・・と悲観していると、「さん!これと
ハンジ分隊長の像を丸ごと交換してください!」という
モブリットの声が辺りに響いた。


ドン!とテーブルの上に置かれた大きな塊は肉で、
「汚ねぇぞ、副官!!」「それお菓子じゃねーじゃん!」
「最早バレンタイン関係ねぇ!」という野次を鋭い目つきで
黙らせたモブリットは

「お願いします!一応分隊長は女性で未婚なんです!
こんな事で女性の尊厳が踏み躙られるのは我慢できません!」

とに懇願した。


「確かにそうだが・・・ハンジは私の下着を盗む事数回、
薬を混ぜるのも数回。犯罪者に人権があるとでも?」

と冷徹に言い返す。

流石に擁護できない内容にモブリットが口をモゴモゴさせていたが、
「お肉は大好物だし、ハンジの監視を今後厳しくするなら
ハンジの所有権はモブリットで」と物々交換が成立した。

多分、この肉の量からして給料数カ月は飛んだだろうなと
同情していると、モブリットが「大丈夫です。これは
ハンジさんに『貸した』事にしますので」と逞しいお言葉が
返ってきたので心配するのをやめた。

金欠のハンジには良い薬である。
女としての尊厳は守られたが、部下から多額の借金を
負う羽目になったハンジは涙目になりながら
「お願いだから、モブリットちょっとまけてーっ!」と叫んだ。


リヴァイは自力で、ハンジは部下の助力により助かったが、
残った二人は大いに焦る。

何せ誰も助けてくれようとしないどころか、
チョコレート像を全裸にする方向に部下達が動いているからだ。



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