第2章 ヘルズ・バレンタイン
兵士達は持っている分のお菓子をに差し出し始め、
交渉が始まろうとした矢先
「待って下さい!!」
とリヴァイ班4人から声が上がった。
「お願いです!兵長のチョコレートは俺達に全部買い取らせて
下さい!言い値で好きなお菓子を調達してきますから!!」
リヴァイ班全員に土下座までされてしまっては流石の
にも罪悪感が生まれる。
どうしようかと考えていた時
「ふざけるなっ!!」
という叫び声とブチブチブチィっ!という音が聞こえ、
そちらを向くとリヴァイが鬼の形相で拘束を引き千切ったらしく
肩で息をしていた。
全員が呆気に取られている間に物凄い勢いでリヴァイ像に
近づいたリヴァイが飛び蹴りでそれを粉砕してしまった。
それはもう執拗に足で粉々にし、ついには原型がなくなって
しまったのでは心の中で舌打ちする。
リヴァイ班から美味しいものを貰い損ねたか、と。
リヴァイはに詰め寄り「どういう事だ、こりゃあ」と
メンチを切ったが、そんなものが通用するではない。
淡々と「強姦魔相手にこれくらいは良かろう?」とあしらう。
「食べ物を粗末にするな」と説教もかますとリヴァイは
それ以上何も言わず、食堂の隅の椅子にドッカリ座り込んで
物見を決め込んだようだ。
リヴァイ班は粉々になっても『元・兵長像』という事でせっせと欠片を集めた。
焦ったのは残ったエルヴィン、ハンジ、ミケである。