第6章 少女の消失
全寮制が義務化された雄英
爆豪救出の件について相澤から説明を受けたA組の面々は寮に入った彼らは部屋王を開催した。そして、蛙吹の思いを理解し、分かち合った
誰もが切磋琢磨するあの日常へと戻るだろうと思っていた
だが、ここでふと気づく
「あのさ、麗日さん」
「どしたんデクくん?」
「いや、昨日から凛ちゃんが居ない気がするんだけど…」
誰か知らない?と緑谷が言うとざわついていたクラス内の何人かが反応をみせた
「いや、俺しらねー」
「俺も!そういえば林間合宿では葉隠と一緒だったよな」
「うん!一緒だったよー!…毒で倒れるまでは」
「じゃあまだ病院ってことですか?」
「いやそれはないだろ。葉隠復活してんだし…」
「じゃあ」
どこに居るんだよ?
そして、それまで騒がしかったクラスが一気に静まり返った
「おい女子ほんとに見てねえのかよ?寮に居なかったのか?」
「うちらほんまに知らんよ!ね、梅雨ちゃん!」
「お茶子ちゃんの言う通りよ。……今思えば凛ちゃんの荷物なかった気がするわ」
「まって、凛って誰の部屋と近い?」
「「「「……」」」」
黙りこむ女子一同に緑谷は冷や汗を滴ながら聞いた
「まって、それじゃあ誰も…誰も林間合宿から凛ちゃん知らないの?」
「そういうことになるだろ。…まだ病院じゃねえのか」
「いや、それは絶対にないよ轟君」
「それってどういう……?」
「昨日相澤先生が言ってたよね、A組無事全員って。」
「あぁ確かに!」
「だから、まだ誰か負傷していることはないと思うんだ。相澤先生が嘘をつくとも思わないし…」
それに、嫌な予感がするんだ。と緑谷が呟き再び誰も口を開かなくなった。その時、ドアを誰かが開けた