第10章 第10話
煮え切らない気持ちのまま翌日になり、皆がスケジュールを調節してあの砂浜に来ていた
智「…来そうだな…雷…」
雅「うん…」
重苦しい空気の中、翔くんは俺達の方を向いて
翔「皆…ありがとう…楽しかったよ」
雅「翔ちゃん…」
智「…大丈夫か?翔くん…」
翔「うん、大丈夫。これからは普通の暮らしに戻るだけだから」
和「…翔ちゃん、芸能界に入ればいいのに…向こうでも絶対人気でるよ」
翔「アハハ、無理無理。俺なんかがテレビに出れるほど、簡単な職業じゃないって思い知らされたから」
和「そんな事ないと思うけど…勿体ないなー…」
皆と楽しそうに話をしていたと思ったら、ふと俺の方を向いて
翔「…松本さん」
潤「…えっ?」
…松本さん…?それってこっちの世界に来た時に言ってた…
翔「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません…今までありがとうございました」
潤「翔…くん…」
深く頭を下げ謝罪し、顔を上げた翔くんの瞳には涙が溢れていた