第6章 第6話
和「つまり、翔ちゃんはそのままで良いんだよ。無理する事はないんだって」
翔「でも…それだと不審に思われるんじゃ…」
和「多分ね。だから早く翔ちゃんと『翔ちゃん』を戻さないとって言ったんだ。これ以上翔ちゃんに負担を掛けさせない為にもね」
解ってる…そうすることがお互いに最良な事なんだと…
でも…
翔「…帰りたく…ないんだ…」
和「え?」
翔「俺…ここに…この世界に居たいんだ…そのために『嵐の櫻井翔』になる事は全然苦にはならないんだ…だから…」
和「翔ちゃん…何で帰りたくないの?向こうで何があったの?」
ニノくんは、いつの間にか溢れていた俺の涙をそっと拭ってくれ、優しく問いかけてきた
翔「…俺の夢…知ってる?」
和「潤くんに聞いたけど…ファッションデザイナーになって、『モデルの松本潤』が着る衣装をデザインしたいって…」
翔「うん…でもね、本当の夢は『松本潤』の側に居ることなんだ…」
和「…え?」