第2章 運命の歯車 《信長様編》
不意に、茉莉花に触れてしまった信長は、何故だか、一刻でも離れがたく感じその手を離す事はせず、先ほどの茉莉花の言葉に
一言
『ならぬと、言っておるだろう。
貴様が死んでしもうては、この信長の隣で共に生きて行く者はおらぬではないか。』
『信長様、、、。
茉莉花は、幸せ過ぎて怖いのでございます。
そのように、信長様のお心を頂く事が出来た事が未だ信じられませぬ。
幼き頃より恋い焦がれておりました方と、、、
夢でも見ているのでございましょうか❓』
“ふふっ、、、”
と幸せそうな微笑みを浮かべた茉莉花に
『ならば、信じさせてやろう。』
そう言い、茉莉花の顎をくいっと上げ、瞳を交わわせたまま、喰む様に唇を合わせた
『はっ、、、
ん、、。』
突然の事に茉莉花は驚き、息をする事すら忘れている。
当然、窒息状態に陥るが、信長はやめてやるつもりは更々ない。
それどころか、益々深く茉莉花の口内を全て味わい尽くすかの様に角度を変え僅かに開いた隙間から信長の舌が入り込み、歯列をなぞりながらその奥に入り込もうと、掴んでいた茉莉花の顎を少し下に押す様に親指に力を入れた。
その時ふと、信長は唇を離したが、つぅーっと、お互いの唇を銀糸が繋いでいた。
茉莉花は、やっと息ができる様になったが、唇が離れた寂しさと2人の唇を繋ぐ銀糸を見た恥ずかしさで顔を真っ赤にし、そのまま信長の襟をぎゅーっと掴み胸に顔を埋めた。