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夢の彼方へ【イケメン戦国】

第1章 私のこころの行方



この二人のやりとりを、茉莉花は黙って聞いていたが、どうしてこんな話をしているのか不思議でしかたなかった。


信玄は、女性とあればすぐに口説くのは、いつものことだと景家や、紫乃が話していたから、それと同じなのだろうと思うが、謙信は、茉莉花の事などただの客人、いや、剣術の稽古に来ている弟子としてしか見ていないと思うが、、、、、、



今まで女性の弟子がいなかったから、接し方が他の弟子と違うのだと、その位にしか思っていなかった。


ところが、その日の夕餉の席の皆の前で、謙信がある物を茉莉花に渡した。




それは懐剣だった。




外装を開けると、黒漆塗の鞘には、上杉の家紋である竹に飛び雀の家紋が入っている。



それを見た者は、やはり謙信様は茉莉花様を御正室にお考えなんだと確信した。



ところが茉莉花は、




『謙信様、こちらは❓』




お前への礼だ。



『謙信様にお礼をしていただく事などしておりませんが、、、。』



『いや、この前の夕餉の礼だ。
俺が美味いと思うものを作った褒美だ。』



『何をおっしゃいますか、、、、。

それまで沢山の事をしていただいておりますのに、その上この様な立派な物を頂くわけにはいきません。

こちらは、謙信様の大切なお方にお渡しください。』










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