第1章 私のこころの行方
『信玄‼️隙あり』
と、謙信は叫ぶなり切り掛かってきた。
それと、ほぼ同時に信玄は左手に持っていた刀を鞘から抜き、謙信の刀を受け止めた。
『ほほう、やるな、、、信玄。』
『当然‼️
謙信貴様の殺気が分からないはずがないだろう、特に茉莉花がらみであれば尚更。』
『ならば、茉莉花の側によれば俺がお前に斬りかかることは予想済みだったわけだな。』
『ああ、もちろん。
お前の茉莉花への執着を見ていれば当然こうなる事は分かっていた。』
『そうか、、、。
ならば、今後茉莉花をダシに使うな正面から正々堂々と勝負だ。』
『そんなに怒るなよ謙信。
今のは、ほんの出来心だよ。
だが、天女が俺に惚れたのならばその時はお前には手を引いてもらうぞ。』
(何を、片腹痛い事を言っておる茉莉花がお前に惚れるなどあり得ん。』
『何故そう言い切れる❓』
そう言いながら、お互いの刀で弾き合い身体が離れ、それぞれの間合いに落ち着く。
『ふん。
くだらん。
興が冷めた。終わりだ。』