第1章 私のこころの行方
『ふん。
茉莉花、稽古に向かうぞ‼️』
『はい。』
と、謙信は茉莉花を連れ出そうとしたが、今日に限っては、信玄も一緒に稽古をすると言って付いて来た。
初めて、謙信と信玄の稽古風景を目の当たりにして、茉莉花はあまりの迫力と、二人の流れる様な刀さばきの美しさに身動すらできずに息を止めて見惚れていた。
お二人共何故こんなにも美しいのでしょう、、、。
息をする事すらも躊躇われるほどに、緊張感と2人の圧が伝わり
空気が、キン と一層止まったと感じた、、、。
そう思った時二人の稽古が終わり
思わず、、、
“はぁ〜っ”
と息を吐いたと、同時に肩の力と、掌を強く握っていた力も抜けた時に、信玄が、
そんな熱のこもった瞳で見つめられたら俺に惚れたのかと勘違いしてしまいそうだよ。
それとも、もう既に惚れてしまったかな❓
それなら嬉しいが、、、
と、言いながら美しい笑顔を見せる。
そんな風に、茉莉花を揶揄いながら側に歩み寄ろうとしたその時、後ろから謙信が襲いかかってきた。