第1章 私のこころの行方
すると、観念したように景家は、
『大変、申し訳ございません。』
と、謙信に一言謝りを入れた上で
『某は、茉莉花様に謙信様のご正室になっていただきたいと、春日山城に来られてから、申し上げておりました。
この様に美しく聡明で慈悲に溢れた方は二度と巡り会えぬ気がして、何が何でもと思い。
茉莉花様を御説得させていただいておりました。
ましてや、謙信様のお心に触れている方ですから、、、
家臣たちも、茉莉花様とご一緒の謙信様のお顔は今まで見たことがないと、、、
お心を通じ合わせていらっしゃるならばなおさら、いつも謙信様のお側にいて頂きたい。
そう思い、茉莉花様にお話しさせていただいておりました。
出過ぎた真似を致しまして、、、
大変申し訳ございません。』
『誠、、、。
景家、本当に余計な事だな、、、。
俺は、俺のやりたいようにするのは、お前も分かっているだろう。』
『はっ。』
『ならば、事の成り行きを静観しろ‼️』
『はっ。 』